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無藤先生インタビュー振り返り

ルクミーの「すくすくレポート®」を活用した期間での振り返り

2025.12.04
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ルクミー小林

こどもの成長を振り返る際、連絡帳や日々の記録、写真を一つひとつ手作業で確認する手間は、ルクミーの「すくすくレポート®」があればなくなりますよね。
ただ、その上でこのツールをどう活用していくかという点には、やはり専門的な視点が必要だと感じています。
ツールを使った振り返りになるからこそ、特に心がけておくべき点や、気を付けるべき留意点などがあれば、ぜひお伺いしたいです。

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無藤先生

はい。例えば、1ヶ月などのやや長めの期間で振り返るとしましょう。その際に欲しい情報は、担任の先生であれば、クラスの状況ですよね。
例えば20人の園児がいるクラスで、この1ヶ月間にクラスとしてどのような活動があったか。これは集団で必ず行った活動という意味ではなく、例えば「この1ヶ月は砂場遊びが盛り上がったグループがあった」「ごっこ遊びも比較的長く続いた」「みんなでこんな活動をすることが多かった」といったことです。
あるいは、月のこの時期とこの時期で、クラスの主な活動が整理されると良いでしょう。
それを言葉の情報として確認し、さらにその項目の詳細を見ると、具体的な写真が次々と表示されるようなイメージです。
これにより、ある程度のクラスの動向が把握できます。

もう一つは、それをさらに個別に掘り下げた場合です。Aちゃん、Bちゃん、Cちゃんといった個々の園児について、Aちゃんはこの1ヶ月の初めの方で主にこのような活動をしながら周りの子の遊びを見ていることが多かったけれど、その次の段階になってくると、自分でもアイデアを出して色々な遊びをするようになった、といったその子の活動の流れが見えてくる。
それが記録のベースになるわけです。写真と文章の記録が整理された形で出てくることで、先生が日々意識して記録するのは大変でも、日々入力された様々な情報が整理し直されて提示される。個別の名前が入っている方が良いのは確かですが、入っていなくても、ある程度写真で整理してくれるような形が理想です。

そうすることで、年間指導計画や学期ごとの計画と見比べながら、「この辺りは良い感じに進んだな」「指導計画以上にここは進んだな」「そういえばこの辺りのことはあまりできていなかったな」といった振り返りができます。
「できていない」というのは否定的な言い方になりますが、例えば、非常に良い季節で屋外での遊びが盛り上がったため、そちらを中心に活動し、かなり力を入れた結果、部屋で落ち着いて絵本に向き合ったり、じっくりと制作に取り組む時間が少なかった、といった整理ができるでしょう。記録と計画の関係性ですね。

そして、やはり個別のこどもごとの状況も重要です。クラス全体が盛り上がったとしても、「Cちゃんはいつも周りにいて、あまり活動に入り込まず、他の子にくっついているだけだった1ヶ月だったな。もう少し自分から遊び出せるように援助しないといけないかな」といった、援助のポイントがこどもごとに出てくるわけです。この辺りは、今のところは先生が整理された記録を元に考えることになると思いますが、園によっては主任や園長が来て一緒に考える時間を、月に1回、1時間程度設けることも可能です。さらに、AIが整理しながら意見を提案してくれる時代も間もなく来ると思います。これによって、1ヶ月の振り返りが次の1ヶ月の指導計画へとつながっていくことが期待できますし、すでにそうした動きは始まっていると感じています。

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ルクミー小林

そうですね。「すくすくレポート®」は、記録を元にレポーティングしてくれるので、実際の記録を元に提示してくれる点が、振り返りをより次のこどもの活動につなげられるツールだと感じました。

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無藤先生

その際に、記録を整理し、見直して次を考えるわけですよね。特に他の人も交えて行う場合、話し合いをしますよね。
その話し合いの記録そのものも、今はAIを使って整理できる時代です。今日の話し合いのポイントは何か、これからの1ヶ月で力を入れるべきことは5つある、その中でこの子についてはこの辺りに力を入れよう、といったことが、すぐに整理されるわけです。

なぜこれが重要かというと、これまでは誰かがメモを取り、それを計画に落とし込むという、かなりの手間がかかる作業でした。しかし、今は話し合いが録音・録画され、それが整理され、「じゃあ今日はこの辺で」と言った瞬間に、もう要点がまとまって出てくる。もちろん、足りない部分を補足したり、言い間違いを修正したりする必要はあるでしょうが、すぐにそれができるわけです。

保育ai
ルクミー小林

確かに、「「すくすくレポート®」だけでなく、他のAIツールでも、話したことを要約してポイントをまとめてくれる、自動で議事録を取ってくれる機能がありますよね。私も普段仕事で活用しています。
保育の現場でも、こういうことがすぐにできるようになれば良いなと思います。

保育ai
無藤先生

そうですね。それらの情報を指導計画のフォーマットに入れるのは、もちろん一手間かかりますが、それほど難しい作業ではありません。本来は、プロンプト※1を含んだアプリのような形で、裏でAIが動いているとしても、そうした機能が提供されると良いと思います。

※1 選択した項目においてAIと対話形式でコミュニケーションを取る際に
ユーザーが示すテキストのこと

保育ai
ルクミー小林

ありがとうございます。ひとつ質問なのですが、先生は保育現場にAIが活用されている園は現在どのくらい普及していると感じますか?

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無藤先生

まだ普及の前段階ですね。興味を持った園長先生や主任の先生が試しに導入している、という感じです。皆、AIによって「人間である保育者の仕事が奪われるのではないか」という懸念を抱いている部分もあるようですが、今話しているような「記録の整理」であれば、仕事が奪われるわけではありません。
むしろ時間節約になりますし、AIが要約したからといって不正確かといえば、人間がまとめた場合でも不正確なことはありますから。
要は「見直せば良い」のです。見直してみると、やはり少し修正する箇所は会議の議事録などでもよくありますが、それでも9割くらいは問題ないでしょう。
これまでの会議では、「じゃあ今日は議事の〇〇さんお願いします」と言って、一生懸命Wordで整理し、それを園長先生や主任の先生が見直す、という大変な作業がありました。それに比べればはるかに良いですし、スピーディーです。

保育の現場は「オンゴーイング」、つまり常に進行している状況です。「ごめん、ちょっと2、3分待ってくれ」といったことはないので、言わば「即時対応」が求められます。
じっくり時間をかけて考える、という世界とは違うので、大まかな方向性で進むわけです。
なぜ大まかで大丈夫かというと、目の前のこどもたちを見ながら、「予定通りこうしようと思ったけれど、違うことを始めたな」「ここをやろう」「そうだ、あの道具を持ってこよう」といったように、やりながら修正できるからです。
だから、そのくらいの活用であれば、おそらく馴染むだろうと考えています。

今は、非常に園長先生方が試行錯誤している段階だと思います。
ここは使える、ここは面白い、といった部分を探しているのでしょう。
同時に、このAIの進化のスピードが速すぎて、例えば10月の今、※2「4月頃はこんな感じだったかな」と思っていたら、半年経ったら「これができるようになったんだ」と状況が変わっていくでしょう。
年度初めに決めて1年間それでいく、という時代ではなくなってきているので、皆、歩きながら、走りながら考えていかなければなりません。
ですから、今年度、様々な園で試行錯誤の結果が出てくると思いますが、それを見ながら来年度は例えば1割くらいの園が部分的に使う、というように広がっていくと思います。

もう一つ重要な点があります。それは、学生たちがAIを使うようになるということです。
使い方が健全か、といった様々な問題はありますが、彼らはAIを使うわけです。
※2 インタビュー時(2025年10月)
そうすると、彼らの感覚からすれば、話し合った時に手でメモを取ってWordに打ち直すのは効率の悪い作業として映るわけです。
指導を受ける際に「先生、録音していいですか?」と聞いて、その子にとっては終わった瞬間に要点が自動で出てくる。
記憶のあるうちに見直して、少しメモを入れれば良いわけですから。
そうした人たちが園に入ってくるようになると、「え、手書きでやるんですか?」「会議をまとめるのに、手書きじゃなきゃダメですか?」「人間がやるんですか?」という感覚になるわけです。
だから、そうした人たちが入ってくることで、おのずと変わっていくでしょう。園長先生が「あ、そうなの?」と驚くようなことも出てくるかもしれません。

「コンピューターに聞かせたら議事録を作ってくれるんだ」「自動で丁寧に紙に書いてやっていたことを入力して、こう修正してねと指示すれば思う通りに形になるんだ」と、若い子がやってくれるようになるので、それは来年度、大きく動くと思いますね。

保育ai
ルクミー小林

ありがとうございます。若い世代が入ってくることで、園もどんどん変わっていくかもしれませんね。

保育ai
無藤先生

そうですね。もちろん、中堅レベルや管理職の人たちを動かす必要があるので、そろそろ研修が始まっていますが、ユニファのような民間企業が働きかける必要があります。
最新技術、つまりアプリなどを持っているわけですから。
それを提供しながら「こういう風に使えますよ」という説明を与えることによって、要するに、提供するアプリは何時間も研修がいらないはずです。
基本的には一瞬ではないですが、多少説明されて、使い方の練習を1時間もかからない程度でできるようになり、使いながら慣れていくでしょう。そういった意味での民間の働きも大きくなるでしょうね。

保育ai
ルクミー小林

ありがとうございます。私たちもこれからもっと、園にAI技術が入り先生たちがスムーズに使えるようになるように、しっかりとサポートできるよう邁進していきたいと思います。

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