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無藤先生インタビュー振り返り

「連絡帳」や「すくすくレポ-ト®」を活用した保護者コミュニケーション

2025.12.11
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ルクミー小林

日々の記録の重要性と保護者とのコミュニケーションの関連についてお話を伺いたいと思います。特に、連絡帳や記録を通して、どのように保護者へこどもたちの様子をより効果的に伝えられる工夫やポイントがあるのか、お聞かせください。

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無藤先生

はい。まず、写真を中心とした日々の記録を保護者の方に提示していくことが基本です。ただ、最近デジタル化の進展に伴い、いくつか反省も見えてきました。

1つ目の反省点として、メールやクラウドで記録を共有しても、「見ない人が結構いる」という現実があります。保護者の方々は忙しいですし、また、日々のこどもの様子に大きな「変化」が見られないと、「先週も砂場で遊んでいたな」「今週もやっているな」となり、熱心に見なくなってしまう傾向があるようです。

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ルクミー小林

わかります!夏の季節だと、「今日も水遊びか・・・」と思うことはありますね・・・。

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無藤先生

今日もこどもが元気そうだったからいいかなと思い、変化が分かりにくいと関心が薄れ、メールを開けなかったり、サクッとしか見なくなったり。だから1歳児が歩き出したとかそういうことは関心があるけど、3歳以上になるとなかなか1週間くらい変化がないですよね。

そこで再評価されているのが、「紙」の力です。
お迎えの際に、玄関や出入り口など目立つところにこどもの活動の様子をプリントして貼り出すと、保護者は「なんとなく」一望する形で見てくれるのがポイントです。瞬間的に、他のこどもの様子や、自分のこどもの活動の一部が目に入ります。この「一望性」は、画面の小さいスマートフォンで見るデジタル記録にはない、紙の大きな特徴です。

また、もう一つのポイントは、廊下などに貼っておくことで、保育者同士の情報共有としても他クラスのこどもの様子が目に入りやすくなり、保育者同士や、保育者と保護者と会話できたりと、大事な役割を果たします。

このように、古風に聞こえるかもしれませんが「直に話す」ということが、非常に重要です。

大事なのは、こどもに接した人が、その日の「感動」や「成長」を、表情豊かに伝えることです。時間にしてたとえ10秒程度の短いやり取りであっても、保育者が保護者に「〇〇ちゃんがね、砂場でこんな風にして、びっくりしたんですよ」と笑顔で話せば、保護者は「うちの子はこういうことをしているんだな」というエモーショナルなコミュニケーションとして伝わるのです。客観的な数字や詳細な文章では伝わりにくい、保育者のこどもへの思いや感動を共有することが、保護者との信頼関係を築く土台となります。

また、活動や作品の「見せ方」にも工夫が必要です。
例えば、年長さんが作った光る泥団子を、一人ひとりの名前を添えた台に飾って展示することで、保護者は自然と自分のこどもの作品を探し、その達成感に感動します。

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ルクミー小林

確かに。私も娘たちの作品が園の中に展示してあるのですが、だんだん上手になる作品に感動します。

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無藤先生

2〜3歳児の絵は、客観的に見ると「下手」だと感じる親御さんもいるかもしれません。しかし、そこに「この色遣いが素敵だ」「線が伸びやかだ」といった一言の言葉を添えるだけで、保護者の印象は大きく変わります。また、ただ壁に貼るのではなく、色紙の上に置いたり、展示全体を「動物園」や「梅雨の景色」といったテーマで構成したりするなど、「見栄えよくする」工夫も、こどもの活動の良さをアピールする上で効果的です。

さらに重要なのは、活動そのものではなく、「遊びの中での進歩や工夫」を伝えることです。「今日も積木遊びを頑張りました」で終わらせるのではなく、「積木遊びで、なかなか積めなかった5段を慎重に積みました」といった、作品のポイントを伝える必要があります。その子の遊びの面白さや工夫が見えるような形で、写真と言葉を添えて記録を積み上げることが、園への信頼につながるのです。

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ルクミー小林

確かに、どう工夫したのかの一言があると、それに向けてこどもが頑張っていたんだなという様子がよりリアルに想像できますね!
最後に、「すくすくレポート®」が保護者とのコミュニケーションに役立つ今後の可能性についてお伺いしたいです。

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無藤先生

「すくすくレポート®」のような記録をベースに、ある程度の期間の「こどもの成長」を示すのは大変大事です。面談時など、保護者にお会いする際には、レポートの全量ではなく、「紙1枚程度の要約」を渡し、口頭で説明するという古風なやり方が効果的だと考えます。

紙で渡すことの利点は、それを家族(夫や上の子、遠方に住む祖父母など)で共有しやすい点です。要約には、文章だけでなく、この1ヶ月や3ヶ月の「組み合わせ写真」を載せ、そこに簡単なコメントを添えることで、こどもの成長が一目で分かるようにします。

また、元のレポートが長文であっても、AIなどの力を借りて「この3ヶ月で一番〇〇ちゃんの成長ぶりを表すのは何でしょう?」といった形でポイントを抽出し、簡潔に伝えることも有効です。

そして何より、担任や主任が面談で、「固有の感動」をもってこどもの成長を伝えることが重要です。「以前はどのようにやればよいか困っていたのに、こんなに自分の力でやれるようになりましたよ!」といった成長を、表情豊かに伝えることで、その成長に担任が感動していることが伝わり、保護者との信頼関係が深まります。

記録はあくまで手段であり、主役は「人間と人間のコミュニケーション」です。感動を伝え、その感動を裏付ける具体的な記録(写真や活動の様子)を示す。この組み合わせこそが、「この園の先生は、私たちのこどもの成長を見守り、助けて、その良さを見つけてくれている」という信頼を伝えることにつながるのだと思います。

【編集後記】

今回、私が無藤先生にインタビューさせていただいたのははじめての機会で、インタビュー中とても緊張したことを今でも思い出します。「こんな機会、もうないかもしれないから!」という思いで、AIの専門的な視点も含めて、どのようにしたらルクミーの価値が読者のみなさまに伝わるかを意識しながらインタビューさせていただきました。
蓋をあけてみれば、まさにわたしたちが目指したい視点が、無藤先生との対話を通してしっかりと明確になったインタビューでした。先生方が日々のこどもの活動をしっかりと見つめ、記録し、どのように成長したかをしっかり振り返えりたいという気持ち。そして振り返りによって気づくことのできた成長の価値を、保育に生かしていきたいという気持ち。さらにそれを保護者のみなさまに伝えていきたいというところまでを、ルクミーとしてはしっかりサポートしていきたいと考えています。
みなさまにもぜひ今回の記事で、ルクミーが、こどもの一人一人の成長を振り返るプロセスをサポートするプロダクトなんだよ、ということがもっともっと伝わってくれたらうれしいなぁと思います。
また、関連した事例のご紹介です。今回第3弾のコラムでお話があった、「ドキュメンテーション」の掲示によって保護者とのコミュニケーションが増えた事例です。宜しければぜひこちらもあわせて、ご覧いただけたら幸いです。
【動画】今津太陽先生×糸永寛道先生 子ども主体の保育を実現するために ~ICTを取り入れた実践事例~【第5回みらいへの一歩セミナー】

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