development
すくすくレポート
開発秘話
自社開発だからこそ、まっすぐに届けられる
熱い想いと開発の裏側をお届けします。
story
書類作成の負担を、
成長を振り返る喜びに。すくすくレポート誕生ストーリー
毎日の保育、そしてこどもたちのお昼寝中や夕方の慌ただしい時間に行う記録・書類作成、本当にお疲れ様です。今回は、先生方の「見えない負担」を少しでも軽くし、こどもたちの成長を振り返る喜びに変えたいという想いから生まれた機能「すくすくレポート(通称:すくレポ)」の開発チームにお話を伺いました。インタビューを通じて見えてきたのは、最新のAI技術を使いながらも、一番大切にしているのは「現場の先生方の目線とあたたかい感情」だということ。開発チームの試行錯誤と、先生方への熱い想いをたっぷりお届けします!
member開発メンバーの紹介
斎藤
プロダクトマネージャー
すくすくレポート立ち上げ後の機能開発の企画・リサーチ・進行のまとめ役。
船曵
開発エンジニア
すくすくレポートの仕組みの設計とプログラミング担当。
高田
QAエンジニア
すくすくレポートの品質をあらゆる面から保証する専門家。
用貝
UIデザイナー
すくすくレポート立ち上げ時の、ユーザー調査・画面設計・UIデザイン担当。

1「先生の仕事を増やさない」が絶対条件。蓄積された記録に命を吹き込む
先生方の業務負担を減らすためのICTシステムですが、新しい機能ができると「また覚えることが増えるの?」と不安に思う先生もいらっしゃると思います。すくレポは、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか?
斎藤
プロダクトマネージャー
当初から、「どうしたら先生の仕事を増やさずに、ルクミーが提供できる価値を増やせるか」という大きなテーマがありました。というのも、現場からいただく様々なご要望を形にしようとすると、どうしても必要な入力項目が増え、結果的に先生には新しい仕事が増えてしまう構造があったんです。
たしかに、新しい機能が増えることで逆に負担が増えてしまったら本末転倒ですよね。
斎藤
プロダクトマネージャー
そうなんです。一方で、先生方が毎日一生懸命書いてくださっている連絡帳などの記録が、「書類として保存されるだけ」になってしまうのは本当にもったいないことでした。思い出す手間や、ゼロから書類を書き上げる大変さを、今あるデータを活かして解決できないか。そこから「AIでレポートの下書きを作る」という構想がスタートしました。
そうした現場のリアルな「困りごと」は、どのようにして拾い上げていったのでしょうか?
用貝
UIデザイナー
私はすくレポの初期の企画段階から携わっているのですが、最初は色々な園・施設の方々に「記録の面でどんなことに困っているか」を直接ヒアリングするところから始まりました。現場の声を集める中で、「生成AIを使ってレポートを作るのがいいんじゃないか」という方向性が固まり、イメージ図やプロトタイプ(試作品)でのヒアリングを経て、今のすくすくレポートにつながっています。
今まで先生たちが蓄積してきた記録と、ヒアリングで集めたリアルな悩みが、チームのみなさんの想いと技術によって新しい付加価値に変わっていったのですね!
2不安とワクワクが100%ずつ!? AI開発の裏側にあった壁
AIを使った全く新しい機能を作ると聞いた時、皆さんは「大変そうだな」と思ったのか、「面白そうだな」とワクワクしたのか、どちらでしたか?
高田
QAエンジニア
半分頭を抱えて、半分ワクワクしていたって感じですかね(笑)。正直「AIの出力ってどうなるか分からないな」という未知の部分と、品質保証の目線で言うと「全く新しいテストの方法をゼロから考えなきゃいけない」というプレッシャーがありました。
船曵
開発エンジニア
私も不安はめちゃくちゃありましたけど、同じくらいワクワクしていました。50%と50%というより、不安100%・ワクワク100%みたいに、どっちにも振り切っている感じでしたね(笑)。
それだけ前例のない大きな挑戦だったんですね。開発中、特に苦労されたのはどんなところですか?
斎藤
プロダクトマネージャー
すくレポは、それ一つだけで動くわけではなく、「連絡帳」や「帳票」など、ルクミーの色々な機能に散らばった日々の記録を集めてまとめることで、初めて力を発揮します。その連携の仕組みを作るのは、とても苦労しました。
船曵
開発エンジニア
そこは本当に大変でしたね。一緒に開発しているメンバーが他機能のデータ構造にすごく詳しかったので、プロフェッショナルな実装で連携してくれて、本当にチームプレイに助けられました。
用貝
UIデザイナー
私は画面上の「操作のやりやすさ(導線)」を考えるところでとても悩みました。すくレポは「AIを使ってレポートを作る」という新しい体験なので、先生方がマニュアルを見なくても使える順番を、実際の動きを想像しながら突き詰めていきました。
3AIだけど「アドバイス」はしない。先生の目線を一番大切に
AIが文章を作るとなると、「AIに保育を決めつけられそう」「一般的な正論ばかりになりそう」と心配される声もありそうです。開発する上で「これだけはやらない(NG行動)」と決めていたことはありますか?
船曵
開発エンジニア
生成AIは役立つ答えを返すように作られているので、要約をお願いしただけでも、アドバイスが混ざりやすいところがあって。そうなると、記録を見て先生たち自身が感じ取るはずのところを、AIが先回りしてしまうんですよね。
だから私たちは立ち上げ当時から、「AIからのアドバイスは控えめにする」「あくまで『こういう記録があったよね』と思い出すための記録係に徹する」という方針を、とても大事にしてきました。
それでも、AIの力を借りるのは表現を整えるところまでにしたい。この方向性は、チーム全員が同じ方を向いて進めてきました。
用貝
UIデザイナー
「先生の代わりになるわけではない」「先生たちが思考を深めるサポートをする」ということはチーム全員でよく話し合っていました。外部の保育の専門家の先生方からいただいたご意見も大切にしながら、慎重に設計していきましたね。
一般的な企業向けのAIとは、目指す方向性が全く違うんですね。「寄り添う」という姿勢がすごく伝わってきます。
斎藤
プロダクトマネージャー
すくレポが「こどもの記録」を扱うプロダクトだからこそ、その思いが特に強かったのだと思います。こどもの育ちを理解する上で本当に大事なのは、一般論ではなく、「普段その子を一番近くで見ている、先生ご自身の捉え方」なんです。
先生が心を込めて残してくれた記録があるからこそ、それを引き立てる「記録係」としてAIが役に立てるのですね。

4名前も機能もスピードも。現場の先生に寄り添うための「ブラッシュアップ」の軌跡
「すくすくレポート(すくレポ)」という名前も、先生方にすっと馴染む素敵な響きですね。この名前も試行錯誤の末に決まったのでしょうか?
用貝
UIデザイナー
そうなんです!実は開発当初、名前の案は44個もありました。先生方の使いやすさを考えて何度も厳選し、こどもたちの成長をまとめる「すくすく」、日常の会話で親しんでもらいやすい「すくレポ」に絞られていきました。
44個もの候補から先生方の日常に溶け込む形へ磨き上げられていったのですね。機能面でも同じようにブラッシュアップを重ねてこられたのでしょうか?
用貝
UIデザイナー
はい。例えばリリース当初は、AIが作った文章に対して先生が補足コメントを残せる「コメント機能」をつけていたんです。ですが、実際に使っていただく中で「コメント機能はなくても大丈夫」「もっと現場で求められていることがある」と分かり、「先生方の手間を増やさないためにはどうすべきか」を突き詰め、文章の要約や語尾の調整ができる「リライト機能」をリリースすることになりました。
船曵
開発エンジニア
機能だけでなく、処理速度についてもブラッシュアップを重ねました。長い期間の記録をまとめると時間がかかるので、先生方の時間を1秒でも奪わないよう、混雑していなければ5分程度でお返しできるよう裏側を整えました。
先生方の貴重な時間を奪わないための5分へのこだわりは、本当に大切なポイントだと思います。細かな部分へのこだわりを感じました。
5「世界に一つだけのレポート」へ。あたたかさと確かな信頼性を追求する
AIが作った文章を、先生たちが違和感なく「寄り添ってくれている」と感じ、安心して頼れるものにするために、どんな工夫をされたのでしょうか?
高田
QAエンジニア
品質保証(QA)担当として、AIが出力した文章をどうシステム的に評価し、調整していくかが一番難しかったです。ただ正しい日本語になっているかだけでなく、立ち上げ時に決めた「消える保育を防ぐ」という思いや、私自身がテーマとして設定した「世界に一つだけの、その子のためのレポートを作る」という軸を大切にしました。
「世界に一つだけのレポート」、すごく素敵な言葉ですね。
高田
QAエンジニア
ありがとうございます。そのために、私たちは大きく2つの視点から評価軸を作りました。ひとつは、「先生のあたたかい視点に寄り添った言葉遣いになっているか」という点です。そしてもうひとつ、同じくらい重視したのが「正確性・個別性・根拠がしっかりと担保されているか」という点です。
システムに任せきりにせず、人間の目と感覚で寄り添いと正確性の評価基準を作られたのですね。
高田
QAエンジニア
そうなんです。先生方の記録を正確に読み解き、園の価値観や専門性、「その子ならでは」の根拠や個別性が活かされているかを妥協なくチェックしました。
同時に「もっと先生の気持ちに寄り添う表現に」といった視点もフィードバックし、指示文(プロンプト)の微調整を何度も繰り返しました。「あたたかい優しさ」と「プロに頼れる信頼性」の両方を満たすレポートを目指して、地道に試行錯誤を重ねていったんです。
AIが作った文章の裏には、先生方のあたたかい視点とプロの専門性の両方に寄り添うための、人間の手による細やかな試行錯誤があったのですね。

6業務効率化のその先へ。積み重ねた記録が、先生とチームを助ける「価値の循環」
最後に、先生方にすくレポをどう使っていただきたいか、どんな気持ちになっていただきたいかをお聞かせください。
高田
QAエンジニア
保育や医療の現場って、すごく心が動く素敵なお仕事だと思うんです。担任を離れた後でも、こどもたちから「先生!」と呼ばれ続けることが一番嬉しいですよね。すくレポが、その喜びや記憶を繋ぎ止めるお手伝いができたら嬉しいです。
船曵
開発エンジニア
先生たちが撮り溜め、書き溜めてきた記録を見返したときに、「こんなことあったな」「ちゃんとこの子の成長を見てきたな」と、ご自身の保育を振り返る時間になってほしいですね。
用貝
UIデザイナー
要録作成などの重たい業務の時間が、「そうそう、こんなことあったよね」と少しでも楽しい時間になってくれたら、デザイナーとして一番幸せです。
業務の効率化だけでなく、先生方のモチベーションやあたたかい感情にも寄り添ってくれるのがすくレポの最大の魅力なんですね。
斎藤
プロダクトマネージャー
そうですね。自分の行った保育がこどもの成長に繋がっていると実感できることは、先生にも、こどもたちにも大きなプラスになると信じています。積み重ねてきた記録を活かし、先生方の引き継ぎや園内の対話を支えるパートナーとして、すくレポがお役に立てれば嬉しいです。ぜひ一度、お気軽に触ってみてください!
本日は、皆さんの先生方へのあたたかい想いが伝わってくる貴重なお話をありがとうございました!


















