ICTは保育が面白くなるひとつの手段!現場に合わせて使い方を工夫した具体例

「スマート保育園・幼稚園・こども園応援プロジェクト」にご参加いただいてる、下田部保育園さまでは、2022年の9月頃からルクミーのクラスボード、おたより、登降園、帳票管理の導入を順次行ってきました。さらに、2023年に入って園児メモリーが導入され、新年度からは以上児クラスで連絡帳もルクミーを使うようになりました。

現場の先生方のICT導入だけではなく、事務管理側でもシフト管理、請求管理を導入しています。

そんな下田部保育園の園長である大西先生に、ルクミーの使い方や導入の効果についてお話しをうかがいました。

※「スマート保育園・幼稚園・こども園応援プロジェクト」とは……保育施設における課題把握と可視化を行い、「ルクミー」シリーズを活用して、業務効率化のアプローチから課題の解決に取り組むと共に、ルクミーフォトを活用した保育の振り返りの改善、保護者への見える化を行い、保育の質向上を目指すプロジェクトのことです。

数カ月ルクミーを導入してみて、何か業務の中で変化はありましたか?

ICT化できたことで、職員が書いたもの(日誌や保護者への連絡帳、おたよりなど)を管理職がより見やすくなりました。そのため、管理職から職員へのフィードバックについても、これまで以上に工夫できるようになりました。

特に、日誌の文章の修正については、否定的な内容ばかりでなく、良い点を見つける指導も行いました。1ヶ月間、3人(自分、チェックする先生、書く先生)で細かく確認しました。最初は多くの修正が必要でしたが、徐々に改善されていきました。

単にツールを提供するだけでなく、こういった形で管理者から情報発信をしていくことも非常に大切だと感じました。

現在では、実習生にもアカウントを持ってもらい、写真を撮るのをおまかせしたり、実習生が記録した内容をチェックするのにICTを有効活用しています。

また、「削除」や「編集」がしやすいのもICTの利点だと思います。

先生たちは「子どもたちのこの様子を伝えたい!」という気持ちを、もともといっぱい持っています。それを一日の後半に振り返って、一度に綺麗な文章にまとめようとすると、伝えたいことと、言葉を考えることを一緒にやらなければいけません。

ですが、デジタル(ICT)であれば削除も編集も簡単できるので、文体は気にせず「とりあえず書いておく」が簡単にできます。

そういった削除や編集のしやすさは、日誌などの日々の記録や保護者への発信のしやすさに繋がっていると思います。

例えば、以上児の連絡帳は月1回なのですが、紙のノートで運用していた時は保護者からの連絡帳の返却がないと、こちらも中々お伝えする手段がなく、子どもの最善の利益という視点で考えると本当にその運用でいいのだろうかと思っていたのです。

ルクミーを導入してからは、一次保存の機能を使って、月中から記録をだんだんとためていくようにしたり、そもそも保護者からの紙のノートの提出がなくとも子どもたちの様子をお伝えしたり、とても便利になりました。

連絡帳記入にかかる時間は短くなったと思いますが、質は維持できています。

むしろ写真を添付できるようになったことで、伝えられることの幅が広がりました。

排便の記録の方法も、タブレットを一台トイレに置いておくことでペーパーレスに繋がっています。

これまでは毎日園児の名前の一覧表を貼っていましたが、毎日全員均等に書き込みが発生するかというと、そういうわけでもありません。手書きの時は、書き込みの少ない、印刷しただけの紙が日々積み重なっていくことがありましたが、タブレットで記録するようになってから毎日の印刷の必要がなくなりました。

管理的な業務に関しても、シフト管理は最初の素案作成にかかる時間が少なくなる分、先生方からの勤務希望の回収期日について、少しゆとりが出ました。

導入開始前に不安だったこと、心配だったことはありましたか?

特に懸念はなかったです。ルクミーはパソコンやタブレットなど各種デバイスからの入力に対応しているので、フリック入力に慣れている若手の先生も、パソコン(キーボード)入力に慣れているベテランの先生も、両方とも使えます。

そのため、手書きからデジタル(ICT)に移行する際のハードルは比較的低かったように思います。

また、監査対応に関してもICTを導入したことで、紙の対応が減りました。

今年は、4月分は紙で残して、5月分からルクミーでの記録を市の監査の人にパソコンの画面をそのまま見ていただきました。

私からも「紙で印刷した方がいいですか?」と市の担当者に確認をしたのですが、(パソコンの画面で確認できれば)特に印刷は必要ないと回答をいただきました。

現場に浸透させるための工夫はありますか?

現場や保護者からの意見を聞きながら、使い方やフォーマットを工夫したりしています。

連絡帳は4月に利用開始しましたが、既に複数回変えています。

職員会議で、その場で保護者登録している先生にサンプルで送り、まず園でテストしてその場で使いやすさを保護者視点で確認をしてもらったりしました。

保護者の入力が楽になるように、お迎えの担当者や体温を記入する欄を非表示にしたり、スクロールしなくてもすむような入力項目にしたりなどの試行錯誤を重ねています。

「楽になるように」と言いましたが、実は普段職員に対して「楽しい」と「面白い」の違いを伝えるときに、この「楽」という漢字の両面について伝えていたりするんです。

「楽しい」は「楽」とも書きますが、「面白い」は「面が白くなる=ハッとさせられる」という意味だよ、と。子どもの変化や様子については「面白い」を日々探求していって欲しいなと思っています。

特に若い先生方は、これからも言葉の意味を意識して、使い分けられるような先生になっていってほしいですね。

ICTの工夫の場合は、「楽になる」方法を探していくという意味で合っているのですが、「楽になる」ことを試行錯誤していくことで、この「楽しい」「面白い」の違いを見つける視点が育っていってくれたら良いなと思います。

業界柄、保守的・閉鎖的な雰囲気が顔を出すことがたまにあり、「自分達に合わないと使わない」という意識もありますが、そうではなく、ルクミー(ICT)をひとつの手段として捉えて「どうしたらうちで使えるか」を考えていくことが大事だと思っています。

例えば公園で子どもが怪我をしたとき、「遊びに行かなきゃよかったね」ではなく「次どうしたら安心して遊びに行けるか」を考える。そのためのマインドづくりは管理職の仕事ですし、日頃から「どうしたら上手く使えるか(楽になるか)」の思考トレーニングが、ICTを通じてできるのかなと思います。

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