保育ICTラボ事業

人口3,000人の小さな町で進んだ保育ICT 園と行政が二人三脚で取り組んだ背景とは

2026年02月25日

人口約3000人の町、北海道厚沢部町(あっさぶちょう)。町内唯一の公立保育施設「認定こども園 はぜる」は今では全国でも有数の保育ICT先進園ですが、小さな町で保育ICTを取り入れることになったきっかけにはどのようなことがあったのでしょうか。また、今回「保育ICTラボ」に参加した感想についても、厚沢部町役場の保健福祉課主幹兼こども園係長林慶太さんと、「認定こども園 はぜる」の橋端先生にお話を伺いました。

保育ICT導入のきっかけは「現場の困りごと」から

ー「認定こども園 はぜる」への保育ICTの導入のきっかけは、どのようなことでしょうか?

橋端:9年ほど前、役場の担当の方から業務上の課題を問われたことをきっかけに、現場の先生方の声を改めて聞きました。そこで多くあがったのが「事務作業の多さ」でした。その課題を行政と共有し、職場改善が必要だという認識が一致したことが、保育ICT導入の出発点となりました。

行政が果たした役割──課題を聞き、実現方法を考える

ー当時の状況についてお聞かせください

橋端:当時はインターネットも満足に通っておらず、パソコンの台数も限られていました。とはいえ、保育士はパソコンやネットがどの程度必要で何ができるようになるのか、といったことにはあまり関心がむいておらず、どう改善すればよいかよくわからないというのが本音でした。保育士だけで調べて何かをしよう、と行動するのは難しかったと思います。

しかし、役場の担当が、職場改善のためにまずパソコンを増やしましょう・インターネットを引きましょうと、提案し来期の予算も確保してくれました。

:現場で困っていることを聞いて、どう解決・実現するかを踏まえ、それに即して次の期の予算を用意したり、場合によっては補助や助成を活用するといったことが、私たち行政側の仕事だと思っています。

ポイントは「対話」、園と行政が同じ課題を見ること

ー結果として現在、保育ICTの導入では全国有数レベルとなった「認定こども園 はぜる」ですが、ICT導入における行政との関りでのポイントとなったことは?

橋端:ひとことで言えば「対話」だと思います。行政と常に課題を共有し、理解してもらえれば、ICTなどのツール導入にしても、予算確保とか煩雑な手続きといった導入ハードルが下がります。園だけで考えていてもなかなか進まないのですが、行政を巻き込むことでできることの幅や実現へのスピードが違ってくると思います。実現方法や手続きは行政にお任せし、保育士はやはり、保育に専念できるのがいちばんだと思います。

【「保育ICTラボ」参加の感想】
規模によらない、地域に合ったICT導入がある

:今回ほかの地域のお話を聞いて、たとえば神戸のような大都市の様子がわかりました。保育ICTと言葉だけ聞くと難しく感じますが、人口の多い地域にはその地域なりの、厚沢部のような小さくこどもが少ない町にはそれに合わせたICT導入ができるのだと改めて感じました。

橋端:厚沢部町では公立の保育施設も1か所ですし、周辺地域には公立園での保育ICT導入事例があまりなく、これまでは他の公立園がどのように導入や運用をしているのか知るすべがありませんでした。今回「ICTラボ」に参加したことで公立園の導入事例を知ることができ、参考にしたり応用できる部分が知れてよかったと思っています。

北海道厚沢部町に学ぶ、保育ICT導入のポイント

  • 現場の保育士が感じていた「事務作業の重さ」が、保育ICT導入の出発点
  • 行政と園が課題を共有したことで導入が加速
  • 役割分担が重要!
    • 行政:予算確保・制度・手続き
    • 園:保育の質向上と現場運用、課題の洗い出し


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