保育ドキュメンテーション事例

初めてのドキュメンテーション園内研修実施へ(いるべ保育園での始め方)

2021年12月13日

往還型ドキュメンテーション研修に参加されたいるべ保育園。研修参加前と参加後では、どのような変化があったのでしょうか。

初めてのドキュメンテーション園内研修を成功させるまでの道のりとあわせて、研修にご参加いただいた古森先生に伺いました。

いるべ保育園

お話をうかがった先生
社会福祉法人JOY明日への息吹 いるべ保育園 古森先生

園児数138人。自然に囲まれた環境を生かし、田植え体験など五感を使って豊かな感性を育てる保育を実施。保育理念は子育て親育て。

ドキュメンテーションを取り入れて保育の質を上げたい!と研修に参加

元々いるべ保育園では、普段からルクミーフォトで子どもたちの普段の様子を撮影し、たまに写真にコメントを添えた手書きのポートフォリオを作成する所までは行なっている園様でした。

そんな中、園長先生が大豆生田先生のドキュメンテーションの研修に参加され、「もっと保育にドキュメンテーションを取り入れ、保育の質を向上させたい」という考えを持つようになったものの、なかなかその一歩が踏み出せない。そんな葛藤を抱えていらっしゃったそうです。

そこで、園としてユニファの福岡市実証実験(※)に応募し、主任である古森先生が「往還型ドキュメンテーション研修」に参加してくださる事になりました。

※「福岡市実証実験」とは、質の高い保育の実現のために有効とされている写真付き記録(ドキュメンテーション)を保育現場の負担を増やさずに実施していくための実証実験です。

研修を受け「これは園でもやっていきたい!園内研修にも取り入れていきたい!」と感じた古森先生は、現場で無理なく楽しんでドキュメンテーションに取り組んでいくために、次の3つのポイントを意識して、園内研修実現へ向けて、動き出しました。

まず1つ目は、「いきなり研修を実施!」ではなく、職員会議でドキュメンテーションの取り組む良さを語り続け、やりたくなる土壌を作ってこられたことです。

「往還型ドキュメンテーション研修」に参加した後、古森先生は、自園の保育者の先生がたに、まずはドキュメンテーションに取り組むことが楽しいことで、保育にも良さそうと思ってほしい、興味・関心が育ってほしいと考えました。

そこで、いきなりドキュメンテーションの園内研修をやる、という提案はせず、実施にむけて職員会議の中で少しずつ話題に出すことで、興味関心を育て、楽しく研修に参加していけるような土壌をつくっていくことにしたとおっしゃいます。

2つ目は、研修で使用するドキュメンテーションの形式は、自分が作りやすい方法でOKとし、誰もが参加しやすくなるようにしたことです。

保育者の中には、パソコンが得意な先生と、苦手意識をもつ先生がいたそうです。

そこで、あえてパソコンや手書きなどと形式を指定せず、好きなやり方でドキュメンテーションつくってよいとして実施。すべての先生がご自分の得意に応じて参加しやすいよう、配慮をされていました。

3つ目は、先生同士の話しやすさを重視して、研修時のグループはクラス単位にしたことです。

研修参加者が全員クラスに所属している先生だったため、制作するドキュメンテーションは、クラスの活動や子どものことになりそうであること、また、ドキュメンテーションをみんなの前で発表するのは不安がある様子がみられたので、日頃一緒に仕事をしている先生同士だと話しやすいのではないか、と考えました。


その結果、安心して自分の意見や考えを話すことができ、「ドキュメンテーション」を通じて対話が盛り上がったといいます。

いるべ保育園_DOCステップ図

【園内で研修を成功させる3つのポイントまとめ】

①いきなりドキュメンテーションの研修を実施!ではなく、職員会議で取り組む良さを語り続け、やるための土台を作ってきた
②ドキュメンテーションの形式は、自分が作りやすい方法でOKとし、誰もが参加しやすく
③先生同士の話しやすさを重視して、グループはクラス単位で実施

上記3つのポイントからは、初めて園で導入するにあたり、園内の素地づくりのステップや、実施の際の心理的ハードルを下げ、安心して誰もが参加できることが、成功させるためには欠かせないことがわかります。

初めてのドキュメンテーション園内研修で見えてきた、子どもや先生の個性

実際に園での実施の様子は、先生同士も「日頃忙しくて子どものことを話す時間がなかなかとれないので、ドキュメンテーションで子どものことを話せたのがとてもよかった」という声が多く聞かれたそうです。

古森先生も、以下のような発見があったといいます。

・ドキュメンテーションを通して、先生の個性もたくさん溢れていた

・子どもたちがカメラを意識せずに、夢中になっている姿が多く写されていたのが、とても印象的

古森先生も、普段いろいろなクラスによく行っているつもりだったそうですが、ドキュメンテーションを通じて、まだまだ知らない子どもたちの姿があり、「この子はこういう遊びが好きなんだ」「こういうことができるんだね」ということが鮮やかに伝わってきたと、手ごたえを感じていらっしゃいました。

いるべ保育園_DOCお写真
図は、ルクミーみらい保育スクール「往還型ドキュメンテーション研修」に参加された先生が作られたドキュメンテーション

研修参加後のプランは「継続して学びを深めるために園内協力者を増やしたい」

古森先生は、既に「往還型ドキュメンテーション研修」全4回にご参加いただき、修了していらっしゃいますが、今回の園内研修を皮切りに、これからも継続的に保育園で学びを深めていきたいとおっしゃいます。

今や古森先生以外にも、副主任の先生2名が「往還型ドキュメンテーション研修」に参加。

古森先生と3人チームになって、今後園内で更に展開していく予定だそうです。


※本インタビューは『スマート保育園・幼稚園・こども園通信』2021年度11月号からの抜粋です。『スマート保育園・幼稚園・こども園通信』はルクミーをご利用中の園・施設様向けに毎月発刊している刊行物です。バックナンバーは、ルクミーをご契約頂いた園・施設さま・ルクミー みらい保育スクールへご参加頂けた方のみが閲覧出来る「ルクミールーム」内にてご覧いただけます。
※Web版とPDF版で編集の都合上、一部内容が異なる場合があります。
※記載内容はインタビュー当時の内容です。

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