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【保育の質向上に関するアンケート】保育理念への理解・共感やポジティブな職場の雰囲気づくりは、ゆとりや対話と共に育っていく
2023年03月01日
- 園の理念や方針を理解・共感し、それに基づいた保育を実践できていると実感していると、園のポジティブな雰囲気の実感も強い。
- ルクミーで写真を職員同士で共有してる実感があると、語り合う時間・機会の実感や、子どもの気持ちへの理解への実感が強い傾向があった。また、振り返りの時間の実感ができていると、子ども一人ひとりに合わせた日々の保育環境を整える事の実感にも強い傾向があった。
- ルクミーで保護者への写真共有をしている実感があると、子どもについての家庭との情報共有の実感、および保護者の悩みに対する理解の実感が強い傾向があった。
2022年9月~11月、ルクミーを導入している園・施設に勤める保育者ルクミーをご利用中の保育施設に勤める保育者323名を対象として、「保育の質向上に関するアンケート」を実施しました。
その結果、保護者との子どもへの理解についての共有や、保育本来の業務に関するやりがい実感について、さまざまな要素が関連しているということが見えてきましたので、アンケート結果をご紹介します。
<調査概要>
- 調査概要:保育の質に関するアンケート
- 調査主体:ユニファ株式会社
- 調査期間:2022年9月29日〜同年11月8日
- 調査対象:ルクミーサービスを使っている保育施設に勤める保育者(園長や非常勤保育者も含む)
- 有効回答:323件
園の理念や方針への理解・共感と職場の雰囲気の関係
お勤めの園・施設の理念や方針についての、園長から管理職の方からの説明の有無やその説明を受けての共感の有無、職場に対する印象について質問しました。
その結果、「園の理念や方針を園長や管理職の方から説明を受けているか」のポイントが高いと「園の理念や方針を理解・共感出来ているか」のポイントも高いという結果が得られました。
また、園・施設の保育理念への共感が高い群について下記のような結果もわかりました。
ルクミーではこの結果を受けて、単にトップダウンで説明をすることが上記結果につながるというわけではなく、園長や管理職の人の視点でも、「受け入れてもらえる」という話しやすさが職場にあるから説明ができる、という前提もあり、この結果には相互作用があるのではないかと感じました。
では、その雰囲気をどうやったら作っていけるのか、を別のアンケート回答からも考えていきたいと思います。
子どもの写真の職場間での共有と保育の関係
ルクミーを使って写真共有を職員間ですることと、保育の関係の実感について質問しました。
その結果、以下のことが分かりました。
①「ルクミーフォトを導入したことにより写真を職員間で共有する機会が増えた」のポイントが高いと「会議以外の場で、子どもたちの遊びや育ちについて同僚と語り合う時間はどの程度取れていますか?」のポイントも高い
➁「会議以外の場で、子どもたちの遊びや育ちについて同僚と語り合う時間はとれていると思いますか?」のポイントが高いと「子どもの気持ちを理解できているという実感はありますか?」のポイントも高い
③「勤務時間内に自分の保育について振り返ることができていますか?」のポイントが高いと「子どもの気持ちを理解できているという実感はありますか?」のポイントも高い
④「勤務時間内に自分の保育について振り返ることができていますか?」のポイントが高いと「子どもの発達・興味など個人差に応じた保育環境を整えられていますか?」のポイントも高い
①~④の結果から、職場での子どもの写真の共有をきっかけとして、語り合い・振り返りの時間についての実感や、個人差に応じた保育環境を整えるという、保育者の本来のやりがいの実感への広がりがありそうです。
子どもの写真の保護者への共有について
次に、保護者への写真共有についての質問を行いました。
その結果、「ルクミーを導入したことにより写真を保護者に共有する機会が増えた」のポイントが高いと「保護者と、お子さまの発達・興味について相互に共有できていますか?」のポイントも高いという結果が得られました。
保護者への子どもの写真共有が、園・施設での子どもの姿を課程に届けることへの可能性がうかがえます。
まとめ(ルクミーの想い)
今回のアンケートの結果から、園・施設の保育方針の理解・共感とポジティブな職場の雰囲気は互いに影響し合っており、写真共有の有無でゆとりや対話の実感についてやや差が見られ、雰囲気作りや保育のやりがいの実感にも繋がっていく可能性があることがわかりました。
ルクミーでは、ゆとりの時間創出のきっかけとしてICTを、心のゆとりや対話の創出のきっかけとして写真共有を使っていただけるように、今後もサービスの発展に努めていきたいと思います。
加えて、研修やさまざまなコンテンツの提供によっても、語り合いの方法や職場の雰囲気づくりを支援し、園・施設さまの保育の質の維持・向上に伴走してまいります。
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ICTの利用は保育理念の理解を共有することに基づいて生きる~アンケート結果を受けて~
白梅大学名誉教授 無藤隆先生より、本アンケート結果を受けてコメントを頂戴いたしました。
ルクミーサービスにより、記録の写真やメモを取り、園の中で共有し、保護者に伝えることが容易に出来るようになります。では、それは保育の質を上げることにつながるのでしょうか。
まず、園としての理念の共有が基本にあります。園の理念を説明されることが保育者の理念の理解につながります。ICTの利用はその理念の理解を共有することに基づいて生きるのです。
次にその具体化はいかにICTサービスを利用するかに掛かっています。その写真記録をめぐって、同僚と保育について語り合い、自分の保育を振り返ることから子どもの気持ちを理解し、保育することにつながります。
さらに保育環境を整えるという保育の基本が充実していきます。また保護者と写真を共有して、子どもの様子を伝えることで、保護者に子どもの育ちを理解してもらえるようにもなりました。
写真記録を中心としたICTの活用が保育を活性化し、保育の質を高めることにつながるのです。